北海道札幌市に本店を置く株式会社北洋銀行は、1917年設立で100年を超える歴史をもつ金融機関です。企業メインバンクシェアでは北海道内でトップの34.75%で、全国でも第5位(2024年・帝国データバンク調査)のシェアを誇ります。
同行では171の店舗(169店舗が道内)を展開しており、顧客サービスとして店舗・ATMの場所や営業時間、対応サービス、バリアフリー情報などがわかる検索機能が必須であることから、2024年2月にMapion Bizの店舗検索サービスを導入しました。
さらに2025年1月には、災害発生時にBCPとしての役割を担う機能として、どの店舗が稼働しているか、もしくは稼働していないのかを情報提供する「災害対応システム」を新たに取り入れました。
サービス導入の経緯や活用状況、今後の展望などについて、デジタル・マーケティング部副部長の西本和幸様と同調査役の中川隆幸様にお話を伺いました。
中川氏:以前も同様のサービスを利用していたのですが、そちらが提供終了となってしまったことから、後継サービスを探していました。その際にONE COMPATHさんのお話もお聞きしたということがきっかけです。また私どもの方で何種類か店舗検索のサービスをリサーチしていたのですが、当行が加盟しているTSUBASAアライアンス(地銀広域連携の枠組み)で交流がある他の銀行さんでもMapion Bizの店舗検索が多く使われていたことから、扱いやすさや費用面など、さまざまな情報が得やすかったということも決め手の1つになりました。
中川氏:重視したのはお客様目線での探しやすさです。システムのデフォルトではPCサイトの検索画面のトップは日本地図が表示されるのですが、当行の店舗は東京に1店あるほかはすべて北海道内なので、お客様の目線からするとどうしても探しにくいということになります。そこは変えていただきたいということで、トップ画面の地図を北海道にすることを要望として出させていただきました。また北海道は他の都道府県と比べて広域なので、エリア別に分けて表示してもらっています。北海道は天気予報などもすべてエリアごとなので、道民にはお馴染みのエリア分けになっています。
西本氏:店舗検索そのものは皆さん意識せずに当たり前のものとして使うので、正直直接お客様の反応を聞く機会はあまりないです。逆に反応がないのは役割を果たしていることの裏返しかなと考えています。行内の他部署からは「見やすくなったね」という声が多く出ています。さしあたりお客様の探しやすさを優先して整備したのですが、今後は行内の業務とどのように連携していくのかを考えていくことになります。
▼ニュースリリース
Mapion Biz、北洋銀行に災害時の店舗ATM 稼働状況表示システムを提供
中川氏:北海道では2018年に最大震度7を記録した胆振東部地震が発生して、全道が停電するいわゆる「ブラックアウト」を経験しました。銀行は経済的な意味では重要なインフラなので、BCPとして災害時にいち早く復旧させることや、どのようにお客様に情報提供を行うのかなどは非常に重要であると考えており、平時から訓練を行っています。そうした中で、店舗検索サービスを上手く活用できないかということで導入しました。
西本氏:胆振東部地震では全道が停電する事態となり、10時間後にようやく札幌から徐々に復旧していきました。また店舗によっては自家発電装置でATMを動かしたところもあるのですが、お客様から「どこが動いているのか教えて欲しい」という問い合わせをいただきながら、上手く回答できるすべがなかったという反省があります。そこで店舗検索サービスを使って稼働状況を可視化できないかということ検討しての導入になりました。
北海道では日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震の発生が懸念されているため、こうした機能の活用で情報提供を行うことも含めた訓練を行っています。この災害対応システムはバックグラウンドの機能であり、平時には表示されません。用意はしているものの、「使う機会がないことが理想」というシステムです。
中川氏:情報の優先度として、各ATMが「稼働しているのか/していないのか」がわかることがもっとも重要なので、視認しやすいように地図上のピンの表示を工夫したり、止まっているATMの一覧を表示させたり、検索時に稼働状況で絞り込んだりという機能をもたせています。特に留意しているのはやはり「お客様の目線」です。またBCPという側面から、スピード感をもって情報提供を行うことも強く意識しています。
中川氏:こちらの問いかけに対して、対応が非常に速い点です。検索のトップ画面の地図変更や災害対応システムの要件など、いつも私たちの意図を汲んだレスポンスをいただけるのでありがたく思っています。
西本氏:現時点で店舗検索に必要最低限の機能は満たしていると考えています。たまに言われるのが、「店舗やATMの混雑状況が分かるといい」ということです。検索の際に、たとえばやや混雑していれば黄色、大混雑なら赤色で表示するなどの機能がもたせられればいいかなと思いますが、そのためには混雑状況を検知するためのセンサーなどの設備を整える必要がありますので、将来的な目標というレベルです。
また店舗は営業時間が決まっていますが、スーパーなどの店内や他の施設内にあるATMなどは、各施設の営業時間等に依存するケースが多いので、そのあたりがもっとわかりやすくできればありがたいです。現状は検索して当該店舗の情報を見れば営業時間はわかりますが、たとえば営業時間内のものは緑色、営業時間外であれば赤色など表示が変えられると分かりやすくなりますね。
こうしたことも含めて、引き続き「お客様目線で」より便利にできればいいと考えています。
中川氏:いっぽうでせっかくツールがあるので、より有効に活用していきたいということは常々考えています。お客様の位置情報を使ったデータ分析なども含め、「たとえばこんな使い方もできます」ということがあれば是非ご提案いただければ嬉しいです。
西本氏:そのとおりです。使われない方がいいですが、万が一の際にはスピード感をもって対応することが重要なので、こうした機能を事前に備えておくことこそが社会貢献につながると考えています。
どうもありがとうございました。
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